13.吉方位の種類

「気学」では吉方位であっても凶方位であってもその方位に行くことを「方位を取る」といいます。吉方位を取るためには、年盤あるいは月盤において相性の良い方位(相生か比和)となる方位に移動すればその効果を得ることができます。

相性の良い方位(=星)を厳密に分類すると、恩恵を与えてくれる関係の「親星」、恩恵を与える関係の「子星」、自分を高めてくれる関係の「比和星」の3種類があります。原則的にはどれも同じ吉方位の「星」として解釈して良いのですが、やはり「親星」の方がストレートに効果が現れる傾向が強いでしょう。

あなたにとっての「親星」
あなたの五行 「親星」となる相生関係
三碧木星・四緑木星 一白水星
九紫火星 三碧木星・四緑木星
二黒土星・五黄土星・八白土星 九紫火星
六白金星・七赤金星 二黒土星・五黄土星・八白土星
一白水星 六白金星・七赤金星

一方、「子星」の方位取り(祐気取り)は「親星」のようにはストレートに効力を現わしません。
「親星」からは受動的に運気を吸収するのに対して,「子星」に対しては能動的に運気をつかみにいきますので、方位取り(祐気取り)後は活発で前向きになり、その結果として運気が高まってくるような特性を現わします。こちらもあまりにも今までの運気が低ければ、最初のうちは活発になった自分自身に対して疲労を感じる一面もありますが、すぐに体が慣れて運気を吸収しやすい体質になることができます。家相風水を見るときには「子星」は家のパワーを減衰させる「凶」と考えますが、九星気学の場合には吉方位になります。(家と人間の性質の違いです)

あなたにとっての「子星」
あなたの五行 「子星」となる相生関係
三碧木星・四緑木星 九紫火星
九紫火星 二黒土星・五黄土星・八白土星
二黒土星・五黄土星・八白土星 六白金星・七赤金星
六白金星・七赤金星 一白水星
一白水星 三碧木星・四緑木星

最後に、同じ「五行」どうしの「比和星」を使った場合の効果ですが、こちらは3つの吉星の中で最も自然な開運効果といえます。「五行」が同じですので異なる「気」とぶつけ合うことがないため即効性はありませんが、本来自分自身がもつ「気」の弱っている部分に働きかけ、本来の力を取り戻してくれる効果があります。また、弱った部分だけでなく「気」全体の運気も高められるため自分らしさが出て内面から輝き出し、凶運を寄せ付けないといった強い体質を手にいれることができるのです。

一般に吉方位はどれも同じ扱いをする流派が多いのですが、効果の出方が上記のように異なっていることから、当研究所では目的によっては使い分けることを理想とします。しかし、ただでさえ少ない吉方位ですから、よほど運気の借金が多い人(=今まで、凶方位にたくさん行ってしまった人)か急いで効果をだす必要がある人以外は気にする必要はありません。基本的には、吉方位であれば「親星」「子星」「比和」を選ばずにとにかく取るというスタンスで結構です。


さらに今まで秘術として完全に隠されていた究極の吉方位というものも存在します。
それは「大三合吉方」「同会吉方」そして「輪重吉方」です。
「大三合吉方(だいさんごうきっぽう)」「同会吉方(どうかいきっぽう)」そして「輪重吉方(りんじゅうきっぽう」と呼びます。

大三合吉方

「三合法」という方位術はすでにいくつかの流派にも広がっていますが、実は「三合法」で使う3つの方位の効果は均等ではありません。この3つの中で特に効果の高い1つだけを「大三合」と呼ぶのですが、その「大三合」が吉方位になるタイミングに合わせて旅行や引越しをする方法を「大三合吉方」と呼びます。「三合法」で使う3つの方位の中で、4年後に訪れる干支の方位が「大三合」なのですが、通常の吉方位の12倍の効果があります。

「三合法」をご存知の方であれば自力で求めることができます。
例えば2016年は水局三合で「申」「子」「辰」の方位が「三合」です。この中でその年の干支、2016年の干支である「申」からみて4年後の干支、つまり「子」の方位(=北方位)が「大三合吉方」となり、年盤だけに用います。年盤ですから500kmを超える旅行や、1km以上の引越しなどで強い効果を発揮します。

  • 2015年は 「未」「亥」「卯」の木局三合で「亥」が大三合
  • 2016年は 「申」「子」「辰」の水局三合で「子」が大三合
  • 2017年は 「酉」「丑」「巳」の金局三合で「丑」が大三合
  • 2018年は 「戌」「寅」「午」の火局三合で「寅」が大三合
  • 2019年は 「亥」「卯」「未」の木局三合で「卯」が大三合

となります。
つまり2015年は年盤において「亥」の方位(=北北西)が強い吉方位になります。西北ではなく北北西です。西北は60度ですがその中で特に北の部分(北北西)だけが大三合吉方なわけです。同じように2016年は「北」です。2017年は「北北東」ということになります。

九星気学で使う8方位ではなく、それを細分化した12方位で考えますので少し複雑ですが、慣れれば十分に使いこなすことができる吉方位です。

同会吉方

「同会吉方」ですがこれは恐らく限られた正統派気学の流派しか知らない方法です。月盤で自分の本命星が回座する方位の定位が別の方位で吉方位になる場合に「同会」が成立し、「同会吉方」となります。これも通常の吉方位の12倍の効果があります。

これは一通り九星気学の基本を抑えていないとなかなか理解ができないかもしれませんが、例えば2015年の年盤では西南方位に九紫火星が回座しています。(1年限りで西南方位に移動をしている状態)
しかし西南方位の定位(本来の実家をもつ星)は二黒土星です。西南は二黒土星のホームグラウンドなわけです。

そして2015年の年盤では二黒土星は東南方位に回座しています。
二黒土星は九紫火星にとって相生の関係、つまり吉方位となります。

そうすると、

自分の回座星(九紫火星)が二黒土星の定位にまわっている
定位の二黒土星がまわっている方位が吉方位になっている(このケースでいえば東南)

そうするとこの東南という方位は「同会」という強い星の結束が現れて、通常よりもずっと強い吉方位になるわけです。

これは残念ながら膨大なページ量になってしまうため、一覧表のようにして表わすことができません。そのため費用はかかってしまいますが当研究所の100年方位表や日盤でご確認をいただくこととなります。

輪重吉方

最後に「輪重吉方」です。
これは究極の吉方位であるため公表に際して非常に制約が多かった秘術中の秘術と言えます。こちらはなんと、通常の吉方位の60倍の効果があります。さらにいえば、三合吉方や大三合吉方、同会吉方と重なる場合もありますから、それらが重複すると12倍+60倍・・・ といった極めて強烈な吉方位になることもあります。

こちらも残念ながら算出方法が非常に複雑なので一覧表にして表記をすることができません。100年方位表や日盤でご確認いただくこととなります。求め方を勉強されたい場合には有料鑑定の際にご質問いただいても結構です。(気学の基本性質をわかっている方であれば、30分くらいで習得できます。)

※輪重には「輪重凶方」というのも存在します。凶作用が60倍になってしまう致命的な凶方位ですのでこれは命を張って避けたい方位です。

上へ戻る上へ戻る