23.効力の算出方法
実践編
これから吉方位への方位取り(祐気取り)を行ない、吉作用を存分に受けていただくことと思いますが、これからの計画を立てて頂くのと同時に、過去の旅行・出張・引越・転勤の履歴を調べて、現在の運気状況がどのようになっているのかを管理することも大変重要なことです。
方位のパワーは距離と時間、中心位置の3つに比例して強くなることはご説明のとおりですが、それ以外の要因、例えば旅行期間が土用期間中であったり、吉方位で温泉に入ったりといった要因によってその吉効果の強弱も影響するため、きちんとそれらを把握していないと吉方位の貯金が溜まったと思っていてもまだ凶作用から抜けきれていなかったということにもなりかねません。
特に凶作用は吉作用の3倍の影響力がありますから、単純に貯金の考え方でいきますと、一度侵してしまった凶方位の影響は、3倍の吉方位を取らないと収支が0にならないということになるのです。
このように数字で「気」の量を計ることはあくまでも目安であって、厳密な把握は不可能なのですが、おおよその把握はできますので過去の旅行について比較することをお勧めいたします。
しかしながら、
- 過去に凶方位をたくさんとってしまって取り返すのにかなりの時間がかかる人
- 現在住んでいる家が凶方位で引越しをしてしまい、当分は引越しができないという人
も少なからずいらっしゃるはずです。過去のご自身の履歴を調べると、ショッキングな結果に出会うことは十分考えられます。
そのような場合、どうしたら良いでしょうか? 過去の3倍以上の吉方位旅行や吉方位引越しをすることは困難なケースではショックから立ち直れなくなってしまいますね。
ここで今一度、九星気学の基本に立ち返って考えましょう。
この応用九星気学・現代風水研究所の基礎編でも触れましたが、そもそも人の運気を形成する根本の素材は「体内周波数」でした。
「体内周波数」が下がると右脳に描いたイメージが現実化しにくくなり、結果として「想い」とは逆行した環境が形成されてしまいます。逆に、「体内周波数」が上がると右脳に描いたイメージが現実化しやすくなり、結果として「想い」どおりの環境が形成されていくのでした。
これが運気のメカニズムであり、一番の根本となります。
そして吉方位というのは「体内周波数」を上げるように作用する地磁気帯であり、凶方位というのは「体内周波数」を下げるように作用する地磁気帯です。
つまり過去にたくさんの凶方位を取ってしまったということは、自然環境から「体内周波数」を下げる原因を多く吸収してしまった、ということを意味します。
「体内周波数」を上げる方法は吉方位以外にもあります。
一番、早いのは天然石のような高密度の波動が凝縮された物質を身に着けて波動を補う方法です。先ほど単なる天然石と完全天然石の話に触れましたが、結晶がしっかり残った溶練や着色をしていない完全天然の鉱物は、強力なプラス波動を永続的に発していますので、体内周波数を改善させる1つの方法となります。
また、ご自宅やオフィスの「風水改善」を行なう方法もございます。
人によって家の中の風水(風水改善)よりも家の外の風水(吉方位旅行・吉方位引越し)のほうが効果が高いということはご説明しましたが、それでも毎日過ごす場所の「気」を整えることはボディブローのようにジワジワと効いてきます。優先度としては家の外の風水であることには変わりないので、引き続き可能な範囲で吉方位旅行や吉方位引越しを計画していただいて、それと平行して家の中の風水(風水改善)も取り入れてみると「体内周波数」も早く高まっていくでしょう。
凶方位は吉方位の3倍の影響力があると申し上げましたが、これは「気」の強さを表す数字であって、吉凶の収支を現すものではありません。
たとえば、400kmの距離で2泊3日の年盤:五黄殺、月盤:暗剣殺を取ったとします。かなりの凶方位ですね。致命傷になりかねません。これを敢えて数字で現わすとして、「-30」(マイナス30)だったとします。
この「-30」の借金を返すために、「+30以上」がないと運気は良くならないのか、というと一概には言えません。もちろん「+30以上」の吉方位を取ることは確実な方法です。
しかし「体内周波数」というのは自分の思考方法で高めていくことができるのです。つまりベクトルを上向きに変えることで自然治癒していく性質があるのです。そのことを説明するために、「プラス思考」と「マイナス思考」についてよくご理解ください。
実は人間は例外なく、以下のような「プラス思考の行動」をすると「体内周波数」が高くなるようにプログラムされて生まれてきています。
「感謝、笑顔、喜び、思いやり、人を褒める、明るく前向きな気持ち、執着しない広くて柔軟な心、そして利他心」です。
このような思考や行動が多い人は「体内周波数」が高くなるように、身体が設計されているのです。
因みに人間の「生命プログラム」の、最終目標は「利他心」です。
利他心とは、他人を思いやる心であり、他人の喜びをそのまま自分の喜びとして感じることの出来る「器の大きさ」です。
古風な言葉で言えば「徳」を積んだ状態を指します。
これが「体内周波数」の最も高い状態であり、魂の最終目的となります。
一方で周波数を下げてしまう行動は、その全く逆のことをした場合です。
つまり「怒り、悲しみ、心配、妬み・恨み、グチ・悪口、人をバカにする、暗く後ろ向きな気持ち、執着心、利己心」のような「マイナス思考の行動」です。
これは著しく「体内周波数」を下げます。人間本来の「生命プログラム」に反していますからね。
身体も「体内周波数」を下げたくないので「ストレス」や「病気」という形で、信号を送って懸命に抵抗を示します。つまり「運気の悪い状態」です。しかし多くの人が、それを無視して「マイナス思考の行動」を続けているのですね。もちろん「運気」が良くなることはありません。
例えば「病気」というのは「間違った思考(=マイナス思考)をしていること」をお知らせする「警告」の1つです。
身体の痛み、内臓の疾患、精神面の異常などは、このまま「体内周波数」を下げ続けると魂が機能しなくなるということを、警告している状態です。
病気になったから「マイナス思考の行動」を執るようになったのではなく「マイナス思考の行動」を執るから病気になったのです。多くの人が考えている順番とは逆です。
事故や事件に巻き込まれたり、人間関係や恋愛、仕事などで希望や理想と異なることが起こるのは、全て「間違った思考をしていること」をお知らせする「警告」です。「プラス思考の行動」に変えて「体内周波数」を上げるように方向転換しなければ、決して「運気」は良くなりません。全て同じ原理です。
その前提として、いくら吉方位をとっても、家の風水バランスを整えても、完全天然石のパワーストーンを身に着けても、一時的には「体内周波数」を高めるようにはたらきますが、自ら「体内周波数」を下げるような「マイナス思考の行動」をしていると、限界があるという点をしっかり押さえてください。
とはいえ「マイナス思考の行動」を完全に消さないと、運気が上がらないということはありませんのでご安心下さい。
その辺りの「人間の限界」を埋めるために「吉方位」や「パワーストーン」を活用するのですから。
「運気が良い状態」と聞くと、今までどのようなイメージを持たれていましたか?
「神様が天の上から自分のことを見ていてくれて、指先で良い方向に向き変えてくれている」そのようなイメージでしたでしょうか。
「運気」は可視化出来ないので、無理やり「三次元化した存在(神様?)」を作り出して解釈しようとしてしまうのは、仕方がないことです。
しかし残念ながら、第三者が自分に何かをしてくれるということは、一切ありません。
全て自分の「体内周波数」によって「運気」が作られているということをご理解頂けたと思います。